(注意)
※この問題はストーリーを進めていくだけの、非ウミガメのスープです。純粋なスープが解きたい方は、この問題を解くことをオススメしません。
※とても文章量が多いです。時間のある時にプレイしてください。
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気付いたら、カメオは真っ白な空間にいた。
「ああ、ちゃんと逝けたのか」
ここが「あの世」のような場所であることを、カメオはなんとなく悟った。というのも、カメオには「自殺を成し遂げた」という記憶があるからだ。
カメオには生まれつき父親がいなかった。母と二人で賃貸アパートに住み、それはそれは貧しい暮らしを幼少期から送り続けた。
絵を描くことしか取り柄がなかったカメオは、勉強ができないことを同級生からバカにされ続け、小学校、中学校、高校とずっと独りだった。カメオはそんな人生に嫌気がさし、高校二年のある日、高校に向かうふりをして、ついにマンションの七階から飛び降りた。……そして、この真っ白な空間に送られた。
しかし、ここは一体どこなのだろうか。カメオが不思議に思っていると、カメオの目の前に全身が真っ黒な、人のような何かが現れた。
「どうも、影のない人です」
彼(もしくは彼女)によると、自殺した人には皆「あるゲーム」への参加資格があるというのだ。「僕は興味ないですけど」と正直に言っても、「説明する決まりがありますので……」と丁重に断られた。そのあと、影のない人はカンペを取り出し、ゲームの概要を説明し始める。
「これから、カメオ様は一日、12時から12時までの、24時間だけ生き返ってもらいます。そこはカメオ様がいた元の世界と同じですが、『何か』がひとつだけ無くなっています。カメオ様がその『失われた何か』を特定できれば、カメオ様は別の『理想的な世界』に行く権利が与えられます」
続けて、影のない人は以下の3つのルールを読み上げた。
①『失われたもの』は一つのみです。それは物質かもしれないし、はたまた、それ以外の何かかもしれません。
②カメオ様から『失われたもの』に関する記憶は消されます。ただ、不自然は感じられます。たとえば、『失われたもの』がニンジンなら、カレーを食べる時に違和感を感じる、ということです。……これについては、ゲーム中に察してください。
③カメオ様が回答できるのは期限、つまり12時を過ぎた直後です。その際、またここに戻されるので、そこで『失われたもの』を回答してください。回答できるのは一回だけです。
「以上です、ご不明な点はありますか?」
影のない人はカンペをポケットにしまうと、こちらに目を向ける。
「……もし、不正解したら?」
カメオは恐る恐る質問した。こういった「ゲーム」に参加するとろくなことが無いことを、カメオは漫画や映画で知っていた。
「不正解しても罰は一切ございません。まあ、一種のキャンペーンの様なものなので、ゲームは純粋に楽しんでいただければと」
カメオは少しいぶかしんだ。こんな良い話があるわけがない。なにか裏があるはずだ。
そんなカメオの眉をひそめた表情を見て、影のない人は続けて言った。
「不正解した場合、再び新しい命としてリサイクルされるまでです。なので、安心してください。別に自殺したからって、地獄に行くわけではありませんから」影のない人は笑みを浮かべながら、当然のように答える。カメオはさらにいぶかしんだ。
「本当に、それだけ?」
「勿論、それだけでございます」影のない人は自信満々といった感じで、頷いてみせた。
カメオは理想的な世界に行きたいわけではなかったが、「参加します」とはっきり宣言した。ペナルティーが無いということを信じたからかというと、そうではない。ゲームに参加すること自体に、さほどデメリットを感じていなかったからだ。まあ、多少投げやりになっていたのかもしれないが。
「それでは、お気をつけて」
その言葉を影のない人が発すると、カメオの視界が急にぼやけ始める。影のない人が漆黒の中に消えていく。おそらく、あの世界に戻されているのだろう……。また「あの鬱屈とした世界」に戻らなければならないと思うと、ゲームに参加したことに少し後悔した。
*
布団の柔らかな感触。ここからカメオの「失くしもの探索」は開始された。
---
※あなたはカメオの行動や手がかりから、一緒に世界から無くなったものを探しましょう。その『失われたもの』こそがこの問題の答えです。
※ちなみに質問は[イ]~[マ]までの30項目あり、すべて開けないと解説で書かれているストーリーとつながりません(途中で答えが分ってかつ、ストーリーに興味が無い方は途中で回答しても構いません)。
※答えについては「ものは〇〇〇〇」とひらがなで入力してください。
例:ものはうみがめ
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
※この問題はストーリーを進めていくだけの、非ウミガメのスープです。純粋なスープが解きたい方は、この問題を解くことをオススメしません。
※とても文章量が多いです。時間のある時にプレイしてください。
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気付いたら、カメオは真っ白な空間にいた。
「ああ、ちゃんと逝けたのか」
ここが「あの世」のような場所であることを、カメオはなんとなく悟った。というのも、カメオには「自殺を成し遂げた」という記憶があるからだ。
カメオには生まれつき父親がいなかった。母と二人で賃貸アパートに住み、それはそれは貧しい暮らしを幼少期から送り続けた。
絵を描くことしか取り柄がなかったカメオは、勉強ができないことを同級生からバカにされ続け、小学校、中学校、高校とずっと独りだった。カメオはそんな人生に嫌気がさし、高校二年のある日、高校に向かうふりをして、ついにマンションの七階から飛び降りた。……そして、この真っ白な空間に送られた。
しかし、ここは一体どこなのだろうか。カメオが不思議に思っていると、カメオの目の前に全身が真っ黒な、人のような何かが現れた。
「どうも、影のない人です」
彼(もしくは彼女)によると、自殺した人には皆「あるゲーム」への参加資格があるというのだ。「僕は興味ないですけど」と正直に言っても、「説明する決まりがありますので……」と丁重に断られた。そのあと、影のない人はカンペを取り出し、ゲームの概要を説明し始める。
「これから、カメオ様は一日、12時から12時までの、24時間だけ生き返ってもらいます。そこはカメオ様がいた元の世界と同じですが、『何か』がひとつだけ無くなっています。カメオ様がその『失われた何か』を特定できれば、カメオ様は別の『理想的な世界』に行く権利が与えられます」
続けて、影のない人は以下の3つのルールを読み上げた。
①『失われたもの』は一つのみです。それは物質かもしれないし、はたまた、それ以外の何かかもしれません。
②カメオ様から『失われたもの』に関する記憶は消されます。ただ、不自然は感じられます。たとえば、『失われたもの』がニンジンなら、カレーを食べる時に違和感を感じる、ということです。……これについては、ゲーム中に察してください。
③カメオ様が回答できるのは期限、つまり12時を過ぎた直後です。その際、またここに戻されるので、そこで『失われたもの』を回答してください。回答できるのは一回だけです。
「以上です、ご不明な点はありますか?」
影のない人はカンペをポケットにしまうと、こちらに目を向ける。
「……もし、不正解したら?」
カメオは恐る恐る質問した。こういった「ゲーム」に参加するとろくなことが無いことを、カメオは漫画や映画で知っていた。
「不正解しても罰は一切ございません。まあ、一種のキャンペーンの様なものなので、ゲームは純粋に楽しんでいただければと」
カメオは少しいぶかしんだ。こんな良い話があるわけがない。なにか裏があるはずだ。
そんなカメオの眉をひそめた表情を見て、影のない人は続けて言った。
「不正解した場合、再び新しい命としてリサイクルされるまでです。なので、安心してください。別に自殺したからって、地獄に行くわけではありませんから」影のない人は笑みを浮かべながら、当然のように答える。カメオはさらにいぶかしんだ。
「本当に、それだけ?」
「勿論、それだけでございます」影のない人は自信満々といった感じで、頷いてみせた。
カメオは理想的な世界に行きたいわけではなかったが、「参加します」とはっきり宣言した。ペナルティーが無いということを信じたからかというと、そうではない。ゲームに参加すること自体に、さほどデメリットを感じていなかったからだ。まあ、多少投げやりになっていたのかもしれないが。
「それでは、お気をつけて」
その言葉を影のない人が発すると、カメオの視界が急にぼやけ始める。影のない人が漆黒の中に消えていく。おそらく、あの世界に戻されているのだろう……。また「あの鬱屈とした世界」に戻らなければならないと思うと、ゲームに参加したことに少し後悔した。
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布団の柔らかな感触。ここからカメオの「失くしもの探索」は開始された。
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※あなたはカメオの行動や手がかりから、一緒に世界から無くなったものを探しましょう。その『失われたもの』こそがこの問題の答えです。
※ちなみに質問は[イ]~[マ]までの30項目あり、すべて開けないと解説で書かれているストーリーとつながりません(途中で答えが分ってかつ、ストーリーに興味が無い方は途中で回答しても構いません)。
※答えについては「ものは〇〇〇〇」とひらがなで入力してください。
例:ものはうみがめ
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
19年04月09日 21:55
[巡礼]
初出題オリオン
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