かさじそう

これはむかしむかし、ある冬のお話。

一人の爺さまが、峠の向こうのとなり村まで、笠を売り歩きに行ったそうな。
しかし売り上げは芳しくなく、日も暮れかかった頃、売れ残った笠を担いでとぼとぼと村境の峠の頂上に差し掛かった。

頂上近くの坂道には、大小の地蔵さまがずらっと連なっておった。地蔵さまの頭には、皆こんもりと雪が積もっていた。

「おや、地蔵さまの上に雪が積もってるべ。地蔵さまも寒かろう。わしが笠をかぶせてあげるべな」

爺さまは手始めに、手近な一番大きな地蔵さまに笠をかぶせると、十数体の地蔵さま一体一体に笠をかぶせ始めた。

ほれ、お前さんが最後じゃ

積もった雪から頭だけちょこんと出した最後の地蔵さまには、自分の手ぬぐいを巻いてやった。
ずらりと笠をかぶった地蔵さまを見ると、爺さまは心なし暖かくなった心地がして、峠のふもとの家に戻ったそうな。

その日の夜中、ふと爺さまが目を覚ますとびっくり!
夕方に笠をかぶせてやった地蔵さまたちが、次々と家に近づいてきたのじゃ。

それを見た爺さまは「わしは死んでしまう」と青ざめたそうな。

どうして爺さまは「死んでしまう」と思ったのか。
理由を解き明かしてほしい。

20年12月24日 00:00 [アカシアン]

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